イタリアたび日記 サンジミニャーノ

フィレンツェから近郊の街へは、プルマンと呼ばれる中長距離のバスがたくさん出ています。
鉄道駅と街の中心部が離れている街が多いトスカーナの小都市は、電車より中心部に到着するバスの方が便利だったりします。
今回はそんなプルマンを使って、塔の街と呼ばれるサンジミニャーノへ行ってきました。

フィレンツェからサンジミニャーノへ行くには、途中のポッジボンシという街でバスを乗り換えなくては行けません。
バスを待ってると、数人の人に乗り換えの場所を聞かれたんですが、どうしてもポッジボンシを「ぽんじり」と言いそうになってしまって困りました。。

焼き鳥食べたい…

 

乗り換えもスムーズに、フィレンツェを出て1時間半ほどでサンジミニャーノに到着です。

サンジミニャーノは、ローマとアルプス以北を結ぶ街道のぶつかる地点にあり、9~12世紀にかけて発展した街です。
その富の象徴として、高い塔がいくつも建てられ、最盛期には72もの塔が建設されたそうです。
現在は14塔を残すだけとなりましたが、中世の都市の面影をよく残しているトスカーナの小都市として、観光客に人気のある街となっています。
石畳の道、石造りの家、高い塔。
こじんまりとした街なので、それらがいっそう鉄壁の守りを担っているいるように思えます。

観光客が多いので、メイン通りにはオリーブウッドの木工品や、陶器、リネンなど、お土産選びに最適なお店がずらりと並んでいました。
でも、都会よりもこういう場所の方が、工芸品はよいものが安く売っていたりするんですよね。

街を散歩しながら写真を撮ったりしていると、あっという間にお昼の時間です。
小さな街なので、メインストリートから裏道までくまなく歩き、ようやく気になるお店を見つけました。
覗いてみると、ほぼ満席のよう。
ちょうど出てくるお客さんがいたので、入れ違いに入ってみました。

席についてメニューをじっくり見てみると、肉料理が多い典型的なトスカーナ料理がずらりと並びます。
こういう場所では、やっぱりあまりいじっていない土地のお料理の方が安心ですよね。

前菜に生のポルチーニのフリットがあったのでお願いすると、今日は売り切れてしまったとのこと。。
残念だけど、売り切れるくらいのお客さんだったのかなぁと思うことにして、コントルノの方にあったきのこの煮込みをお願いしました。

そうそう、このスタイル!
やっぱり、トスカーナはこういう茶色いお料理の方が美味しそうよね。

オイルがどっしりしていますが、これがこの辺のスタイル。
上質なオリーブオイルなので、見た目ほどしつこくないんですよ。
トマトのフレッシュな酸味も効いて、なかなかの一皿でした。

 

次はどどーんと、オッソブーコ。
オッソブーコとは仔牛肉のすね肉の煮込みで、骨ごと煮込んであるのでゼラチン質が豊富で、とろりとしたソースにも特徴があります。
ほろほろに崩れるくらいに煮込まれたお肉もおいしいんですが、ぶつ切りにしたお肉の骨から骨髄のゼラチン部分がとろりと溶けだしているおいしいソースを、パンに付けながらいただきました。
このお肉の脂はサンジョベーゼ主体の土地のワインにぴったり。
ワインをお変わりしようか悩みました。。

お腹もいっぱいになったので、腹ごなしに更に街を歩きます。

外壁に絡まる蔦が紅葉していて、綺麗。
この日は小春日和のよいお天気で、とても気持ちの良いお散歩ができました。

帰りのバス停に向かうと、何やら人だかりが?
近づいてみると、どうやら1本前のバスが来なかった模様。。
とても心配そうにしていた日本人のご夫婦がいらしたので、時刻表の見方(平日と休日、夏時間の運行期間など)をお話しているうちに、バスがやってきました。

プルマンは便利なんですが、鉄道ほど表示などがしっかりしている訳ではないので、運転手さんや周囲の人に分からないことは聞いた方が安心です。
イタリア語ができなくても、行き先の地名を語尾上がりで言えば、たいてい通じます。
(どうしてバスが1便運休になったかは、きっと誰にも分からないと思いますが…)
でも、私も初めの頃はガチガチに緊張して乗ってたなぁと、10年前を懐かしく思い出しました。

 

今では心配事はワインの残量くらい、と図太くなりましたが…

 

 

 

【おまけ】

もの思ふ秋。

 

 

 

 

イタリアたびにっき フィレンツェ3

 

 

さて、翌日は友人がおすすめしてくれたお店へ出かけてみました。
確かカッレティエラもあるという話でしたので、昨日のリベンジ!と鼻息荒く入店。
お店の人がにこやかに迎えてくれました。

内装などの雰囲気も、とっても好み。

お水を頼むと、黙って500mlのボトルを置いてくれます。
一人ごはんに1リットルは多くて、いつも半分以上残しちゃうんですよね。
こういう気遣いが、嬉しいです。

さ、いざメニュー!
と見てみると、な、ない!! カレッティエラがない!!(泣)
文字通りがっくりと肩を落としていると、お店のひとが「どうしたの?」と聞いてくれたので訳を話すと、にっこり笑って「簡単に作れるから問題ないわよ!」と言ってくれました。

昨日との対応の差に、じわーん。

夕食の予定を考えてプリモだけにしようかと思っていたんですが、嬉しくなってしまって前菜に白いんげんマメの入ったサラダもオーダー。

イタリアのサラダは、自分でテーブルのオイルやビネガーをかけて食べます。
ということは、胃が疲れている時などはオイル抜きで作ったり、疲労回復にお酢を多めにしてさっぱり食べられるのがGood。
イタリア旅行中の強い味方なのです。

サラダをぱくぱく食べて、ワインを飲んで待っていると、いよいよカッレティエラの登場です。

 

期待値の違いか、心なしか写真も上手く撮れているような(笑)

でも、これ大ヒットの美味しさでした。
にんにくの旨みや風味も結構くるんですが、唐辛子がきっちり仕事をしています。
パンチの効いた辛みと旨みが、鼻孔までくすぐるよう。
パスタが熱々で温度がなかなか下がらないのは、オイルをしっかり使って上手に乳化させている証拠。
ささっと作れるパスタだとは思いますが、すごく作り慣れている感じが、安心して食べ進めることができます。
これは確かに癖になる味だなぁ…

お腹もいっぱいになって、そろそろお友達との約束の時間でもあるので、お会計をお願いしようかと思った時に、ふとショーウィンドウのドルチェが目に止まりました。

実は、ここは友人と一緒に行ってみたいな、と思っていたお店。
でも、彼女の体調が思わしくなく、食事はパスするとのことだったので、ドルチェをお土産に買って帰ることにしました。(彼女はこのドルチェも食べられませんでしたが…)

一人で食事しているのが珍しかったのか、お店の人がいろいろ話しかけてくれたのでそのことも話すと、心から気の毒に…という表情でお見舞いの言葉を言ってくれ、友達のことをとても心配してくれました。
再び、じんわり。。
旅行中って、こういう小さな気遣いがとっても嬉しいんですよね。

今回は簡単な食事になってしまいましたが、また次回、友人や家族と皆で来てみたいな。
Eriちゃん、ビステッカもだけど、ここにも一緒に行こうね!

 

 

 

i’Vinaino
Via Palazzuolo,124/r, 50123,Firenze
Tel:+39 055 292287

ネットで調べたら、フィレンツェ在住の方が紹介している、有名なお店でした。
(あと、先月?発売になっていたフィガロなどにも掲載されていたようです)
でも、人気があるのも納得の味です。
イタリアのお店にしては量が若干少なめなので、日本人にはちょうどよいかもしれません。
フィレンツェSMN駅からも近いので、移動の際のお昼などに立ち寄るのにも便利ですよ。

 

 

イタリアたび日記 フィンレツェ2

 

 

フィレンツェでは2回ほど一人で外で食事をする機会があったんですが、せっかくなので1回は友人オススメのお店、もう1回は足で探したお店に行くことにしました。

外食続きでちょっと胃が疲れてきたのもあって、シンプルなお料理がいいな~と思い、照準を「カッレティエラ」に決定!
カッレティエラとは、トマトソースがベースで、にんにくと唐辛子をガツンと効かせた、フィレンツェの名物パスタです。

まずは、自分で探したお店に行こうと、探検開始。
とあるお店の前でメニューを眺めてると、カッレティエラの文字を発見。
しかも、次々にお客さんが吸い込まれていきます。
これは期待大かもー!と思って、私も早速入ってみました。

中もよい雰囲気で、奥ではサッカーの試合をTVで観戦している人達の歓声が聞こえます。
にんにくガツン!なカッレティエラを食べるには、なかなかよい感じじゃない?

席に案内されて、うきうき気分で改めてメニューを見直してみると、カッレティエラはペンネで作ってあるとあります。
ありゃ、スパゲッティで食べたかったんだよな~と思って、お店の人にスパゲッティで作ってもらえないか聞いてみると「残念ですが…」とのお返事!

えぇーーー、だってソースは一緒で麺の種類変えるだけでしょう?
スパゲッティが品切れなら分かるけど、スパゲッティ・アル・ポモドーロはあるじゃない!!
もう一度くいさがってみたけど、やっぱり「残念ですが…」のマニュアル的なお返事。。。

もーいいもん、じゃあ、スパゲッティ・アル・ポモドーロ食べるから!

とちょっと不貞腐れて、しぶしぶオーダーをしました。
で、来たのがこちら。

普通。
いたって普通。
普通の家庭料理が食べたかったけど、これはちょっと普通すぎる。
トマトソースの水分を飛ばしすぎてしまっていて、麺との絡みも悪い。
量は多いけど(たぶん乾麺の状態で130gくらい)、まずくもないけど、美味しい!ってほどでもない。。。

あぁ、お店失敗したなぁと思って少し落ち込んでいると、隣のテーブルに美味しそうなお肉料理の数々が運ばれてきました。
しまった!このお店はお肉料理がウリのお店なんだーーー
と思ったら、悔しいのと喰い意地がはってるのとで、気がついたら追加で鶏のレンガ焼きをオーダーしていました。
もちろん、スパゲッティをやっつけて(完食して)から、オーダーしましたよ。
具合が悪くなるくらいなら残した方がいいんですが、追加しておいて残すのは嫌だなぁと。。
それに、お肉を見て興奮したのも手伝って、ぱぱぱっと食べられちゃいましたし。

ただ、かなり満腹になってきたので、消化を助ける野菜を食べねばと思い、一緒にピンツィモーニオもオーダーしました。。
ピンツィモーニオとは、スティック野菜をEXVオリーブオイルと塩などにつけて食べるコントルノで、結構な確率で整腸作用のあるフィノッキオが入っているんです。
(一応フィノッキオが入っているか確認してからオーダーはしましたが…)

野菜をぽりぽり齧っていると、鉄板に乗ったお肉がやってきました!

 

どどーんとした、骨付き鶏肉です。
プレスしながら焼いているので、余分な水分が抜けて肉質がむっちり。
塩加減もほどよく、なかなか美味しくできています。
最後は自分との闘いみたいになっていましたが、なんとか完食しました。

このお店、ホールにすごく調子がいいおじさんがいたんですが、「アモーレ~(=お愛想)はいいからスパゲッティ茹でてよ~」と、ちょっとぼやきたくなる気分で、店を後にしました。

私は外食で食べるお料理は、味・値段・お店の雰囲気・サービス…などのトータルバランスがよいお店が好みです。
そういう意味では、ここは及第点とは言い難い。
結構自信があっただけに、ちょっとへこみました。

 

ま、こんな日もあるさ。

次、次!

 

 

イタリアたび日記 フィレンツェ1

 

さて、akiさんと別れた後に向かったのは、フィレンツェ。
ここでも何人かの友人と食事の約束をしていて、全部で4泊する予定だったので、ホテルより気楽な(そして安い!)B&Bを予約しておきました。
フィレンツェへ到着後、まずはチェックイン。

着いてびっくり。
なんとこのB&B、ドゥオーモの脇にあるんです!
地図でだいたいの場所は把握していたつもりでしたが、こんなに便利な所とは。。
これで1泊50ユーロなら、壁が薄くても、スタッフの人が13時でいなくなってしまっても、文句はないかな~

フィレンツェに行くのは3年ぶりくらい。
前回はアパートを借りて1ヶ月ほど滞在したので、意外とお店などを覚えていて、散歩をしていてもストレスがありません。
合間に友人達と会って、アペリティーボをしたり、夕食を食べたり。

お店も地元のひとで賑わう可愛いレストランや、秘密の場所にあるカッコいいバーまでいろいろ楽しみましたよ。

後は、調理道具や本を仕入れたり、家族へのお土産を探したり、近郊へ日帰り旅行をしたりしながら過ごしていました。

フィレンツェはコンパクトで、でもほどほどに都会で、とても便利な街だと思います。
また、ルネッサンス文化が円熟した歴史の軌跡が感じられる街並みや芸術などは、やはり一度は訪れてその目で見てみるべきでしょう。
実家の両親やおっとも来たがっていたので、どんなコースがいいか歩きながら考えるのも楽しかったです。
­­­­­­­­­­­­­­­来年、皆で来られたらいいな。