2013イタリアたび チョコレートの街モディカ

 

ヴァル・ディ・ノートの諸都市の一つ、モディカにやってきました。
モディカは1693年の地震で壊滅し、その後、後期バロック様式の建築を取り入れながら、見事に再建しました。
現在は、モディカ・アルタ(高台の街)とモディカ・バッサ(下の街)とに分かれてはいますが、家々の隙間を縫うように小路や階段が点在し、人々が行き来しています。

イタリアに来てから晴天続きですが、この日は特に暑く、ブーゲンビリアとジャスミンが匂い立つほどに咲き乱れていました。
時間も空気も、とてもゆっくり流れているように感じます。

さて、モディカに来た目的は、ここにもスペイン統治時代の素敵な置き土産があるから。

それが、このカカオです。

シチリアの中でも早い時代からスペインに統治されていたモディカには、スペインが新大陸発見をしたことから、南米よりこのカカオも持ち込まれました。
当時のカカオはお菓子というよりは、防腐剤や精力剤としての効能が重宝されていて、ここモディカの名物でもある牛肉とチョコレートのビスコッティ「ムパナティッギ」という食べものが生まれます。

牛肉とチョコレート?!というと妙な感じがしますが、まだ冷蔵庫などがなかった時代、防腐効果の高いカカオを混ぜる事で長期間保存の可能な食品を作った訳です。
食べてみると、シナモン・クローブなどのスパイスが効いているので牛肉の味はほとんど感じません。
甘いのでお菓子として認識しますが、昔はどちらかというと滋養強壮のための食べものだったそうです。

チョコレートの製法にも、スペイン統治時代の伝統が活かされています。
カカオの風味を損なわないようにするため、砂糖やスパイスを混ぜた後は低温で加熱します。
そうすると、砂糖の融点に達しないので、砂糖の粒子はじゃりじゃりと残ります。
これがモディカのチョコレートの特徴で、非常に繊細で香り高い、カカオの味を存分に楽しめるチョコレートになるのです。

いろいろなフレーバーをたくさん試食させてもらいましたが、低温で加熱しているせいか、カカオの油脂分が酸化していなくて、デリケートなのに力強い、本当に美味しいチョコレートでした。

見学させていただいたのは、モディカの老舗中の老舗のドルチェリア(パスティッチェリア=お菓子屋さん)ボナユート。

お店には、ひっきりなしに地元のひとがお菓子を買いに来ていました。
ここはチョコレートはもちろんですが、生菓子やジェラートもあって、それがお目当ての人も多いようです。
見学が終わった後、シチリア名物のカンノーロも試食させてくださったんですが、詰められたリコッタがとても美味しくてびっくりしました。

モディカは品があって、のんびりしていて、とても素敵な街です。
同じく世界遺産に登録されたバロック様式の街、ラグーサやシラクーサの陰に隠れがちですが、たくさんの人にぜひ行ってみてもらいたいと思いました。

 

L’Antica Dolceria Bonajuto

住所: C.so Umberto I° n.159
電話: +39 0932 941225

 

 

この日も日中は半袖でOK!
お天気が良くて、気持ちが良い毎日です。

 

 

 

 

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